2013年3月31日日曜日

ラトヴィア 織りものクラブ

ヨランタさんのお家から車で15分ほどの町の自治会の建物に織ものクラブがあります。
100年程前の織り機を含めて7台の織り機がある部屋に、材料を持って来て好きな時に好きなだけ織ることができます。
近くからくる人、バスでくる人、様々です。
織りを始めて40年、こちらのチーフになって20年のベテラン、アリータさんが先生です。
事前にヨランタさんが私の希望を伝えてくれていて、100歳以上の織り機に伝統的な織り方のマットまたはブランケットに使えるものを用意して下さっていました。
バラのもようだそうです。
帰国してもできるようにと、棒二本と糸だけで織ることができるこちらも伝統的な衣装に付けるベルトの織り方も教えて下さいました。
一日目はとにかく全てが初めてでしたが、アリータさんが丁寧に教えて下さり、ヨランタさんが一生懸命通訳をしてくれました。
お昼は近くのカフェテリアへ連れて行ってもらい、おいしいスープを飲みました。
なんと宿題まで出していただき、混乱していたベルト織りもわかるようになりました。
二日目は、ベルト織りの準備の仕方を習いました。織りは、とにかく縦糸を準備するのに時間がかかり難しい作業なのです。それと同じで、ここが難しく大切な部分です。また自分でやってみるのは、宿題となりました。
それからは、大きな織り機をひたすら織り進めてゆきます。
お昼は皆さんと一緒に。
それぞれ持ち寄り、食べて、食べてと分けてくれました。なんておいしくてたのしい時間!
宿題はまたヨランタさんと挑戦!途中からはわからなくなり、翌日先生に聞くことに。
さて、三日目は他に織り機を使っている方々が作品を見せてくれました。素敵な色合わせでブランケットを織っているもう一人のアリータさんは、編み物もかぎ針編みも素晴らしいのです!沢山の作品の中から、プレゼントを下さいました。感激!
伝統的な衣装のスカート生地を織っているヤニーナさんも「私もプレゼントがあるの。」と手作りのものが詰まったプレゼントを下さいました。
ヨランタさんの通訳によると、みなさん私を家に招待して、ご馳走したい、作品を見せたい。と言って下さったそうです。
みなさんのあたたかさと優しさに、涙が出そうでした。
織りの方も黙々と進めました。ラトヴィアのローカルラジオを聞きながら。
仕上げを教えていただき、後はまた宿題。
70cmまで織りました。
みなさんも完成を喜んでくれ、いつでもいるから、歓迎するよ。と言って下さいました。
三日間でしたが、感謝と感激の忘れられない心あたたまる日々と人々との出会いでした。
こんなに素敵な場所が近くにあったら、どんないよいか…。
またいつかここに戻り、みなさをに会えることを願って。





















ラトヴィア 7日目

午前中は、車で10分ほどのラトヴィアで一番大きな宮殿へ。
イタリア人建築家が作った宮殿で、なんとも美しく、コンパクトでかわいらしいです。
庭もチューリップから始まり、夏にはバラ園までできるそうです。宮殿の夏はどんなにキラキラしていて美しいかと想像しました。
部屋は色ごとに別れていて、世界中から集められたその時代の家具、食器、絵画などが飾られて見応えがあります。
こんな所に住んでいたなんて…。

ヨランタさんのおばあちゃんの85歳のお誕生日会へ。
家族や親戚が集まり、わいわいお茶の時間にお邪魔しました。
おばあちゃん、おじいちゃんを始め皆さん快く受け入れて下さいました。
ラトヴィアのサラダ、ジャガイモ、お肉などとてもおいしい手作りの食事とケーキもいただきました。
思い出話やジョーク、スプーンを鼻につけてみたり、なんと皆順番に血圧を計ったり!しかも1番良かったのは、おばあちゃんでした!
笑の耐えないたのしいひと時でした。85歳の誕生日がこんな一日だったらなんて素敵だろうと思いました。
盛りだくさんの一日、夜はヨランタさんのお姉さんクリスティーナさんが企画をした歌の会へ。
ヨランタさんたちの世代は、長い間占領され続けたラトヴィアの、今まさにずっと昔にさかのぼり自分達のルーツを学び取り戻し始めているそうです。
皆さんが集まり歌う歌は、大昔の歌。
それぞれに深い意味を持っていて、勉強中とのこと。
歌手とサックス奏者の両親を持つヨランタさんの美しい声が忘れられません。
皆さんの思いが伝わってきたような思いました。
最後にヨランタさんのご両親とクリスティーナさん家族が住むお家へ。
こちらもご近所は、見えないくらい向こうという環境。
お家を案内していただいたり、周辺の夏の写真を見せてくださいました。現在もリホーム中で、お父さんを中心に家族でやっているそうです。
クリスティーナさんも、リネンのタオルなどを作って下さっています。
2人の器用さは父方のおばあちゃんから。そのおばあちゃんから譲り受けた80年程前の足踏みミシンで作って下さっていました。
お腹も胸も一杯の一日でした。






















2013年3月30日土曜日

ラトヴィア 8日目

今日はヨランタさんがたまに行くリトアニアのリネン生地問屋へ。
ラトヴィアとリトアニアの国境までは車で1時間位。そこからまた走ること40分程で着きました。
沢山の色、織り、種類の生地がありました。
こちらには、沢山の注文があった残りが置いてあります。
その為、在庫はある限りで同じものを次回も、ということは難しいのです。
次は糸屋さんへ。中々見つからず、尋ねる為リネンやウール商品のお店へ入りました。お店の方が親切にも、糸屋さんまで案内をして下さいました。

リトアニアの伝統的なおかし。
食べるのをやめられない一品です。

帰宅してから、塩麹でラタトゥイユを作らせてもらいました。おいしくいただきました。











ラトヴィア 6日目

ヨランタさん宅周辺は、紀元前の遺跡や1600年、1800年代のお城などが今も残っている場所が沢山あります。
大学で彫刻を勉強し、家具デザインの会社で働いていたヨランタさんにとって、とても興味深く誇れる場所です。
2日間でいくつか案内をしてくれました。
まず訪れたのは、紀元前の遺跡など発掘された場所。国に守られています。
丘を登ると大きな川と宮殿が見えました。春になると橋が掛けられて宮殿へ渡れるそうです。
氷の上で魚釣をする人たちもいました。
木の板で作られた道を約15分ほど歩くとパワースポットに到着しました。
円の周りにその中心に向かって木々が生えていて、何か不思議な感じ。これは大昔からある場所だそうです。
次に向かったのは、1600年頃に建てられたお城。中は博物館になっています。
お城の歴史と共に、ラトヴィアの歴史が紹介されています。

明日はヨランタさんのおばあちゃんのお誕生日会です。
なんてわくわくするイベントでしょう!
私もピンクのチューリップを買いました。
家族や親戚が集まるそうです。
たのしみです。












ラトヴィア 5日目

会社訪問は今日で最後。
アーティスティックな2件を回らせていただきました。

1件目は、若手のデザイナーさんたちがデザインした布ものを手織りで織り上げ、ものによっては何度も水通しをして手触り肌触りにこだわり作られているアトリエです。
素材もカシミヤ、シルクなど高品質なもので仕上がりもゴージャスです。
美しく作品たちにほれぼれ。
2件目は、木を削りスタンプにして紙や布に押して作品を作る方たちのお店へ。
美しくランプやバッグ、生活用品まで。特殊なやり方でリネンの布を強くかたくしたり、スタンプも様々な手法で押しています。
廃材から作られたフレームが素敵でした。

3:30にヨランタさんと待ち合わせ。またまたすごい荷物と移動です。
ダータちゃんと三人でスーパーマーケットへ寄ってからお家へ向かいます。
リガから車で約1時間半。
長い長い真っ直ぐな道をひたすら進みます。
そして到着したお家は、ご近所さんが向かいのお家だけ。次に近いのは遠くに見えるもう一軒。今は雪で見えませんが、周囲は麦畑と時々木々。
写真では何度か見せていただいた美しい風景ですが、いよいよ私も来ることができました。

















2013年3月22日金曜日

ラトヴィア 4日目

ラトヴィア5日目の夜からリガから車で1時間半のヨランタさん宅に泊まらせていただいていたました。日記を更新できる環境ではなかったので止まっていましたが、小さな村の素敵なお家で過ごす夢のようなローカルな一週間、少しずつお知らせしていきます。今日はラトヴィア12日目です。帰国までらあと3日。カゴのピーターさん宅にお世話になっています。

ラトヴィア4日目。
今日は1日で3件回らせていただくスケジュール。
1件目は、リネンやウールでスカーフ、キッチン、ベッドリネンなどを手織りしている会社です。
元々は80年前にいくつかの手仕事の会社が集まった大きな会社でした。20年前に独立をして続けています。
織り、縫って仕上げ、アイロンを丁寧にかけます。
縦糸を準備するのも手作業。とにかく大きいので体全体を使っての作業です。
約50年程前の、美しい織り機で織られているスカーフ、目を引くのはその色の鮮やかさ美しいさです。
肌触りもとてもよく、明るい色がふんわりと顔の周りを包みます。
何より、こちらで働いている女性たちがたのしそうで、私も楽しくなります。それはどちらの会社にも共通することで、とても魅力的なことの一つです。
創業当初からあるという、リネンの為のアイロンを見せてくださいました。その大きさにびっくり。昔はこれでテーブルランナーや大きなもののシワを伸ばしたそうです。リネンがより美しく輝くそうです。
最後に見せていただいたたくさんのスカーフ。本当にどのいろもきれい。迷いに迷います。
ウールのマフラーも、素敵な織りや色のものがありました。
2件目は、リガのオールドタウンにある、ニットの会社です。
ミトン、靴下からカーディガンやセーターまでを取り扱っています。
ラトヴィアのミトンに以前から興味があり、今日は念願叶い沢山のミトンと靴下を見せていただきました。
編んでいるのはラトヴィア中の女性たち。一ヶ月に一度、編んだものを持って来て、また毛糸と編み図を持ち帰り、自宅でまた編むそうです。
一ヶ月で2ペアの方もいれば、20ペア編む方も。それぞれのペースです。
中には、難しくてこの方でないと編めないという柄もあるそうです。
ラトヴィアでは地方で伝わる伝統的な色や柄があるそうです。それらを再現しているものもあれば、新しく作った柄もあります。
一つ一つ見ても魅力的ですが、とにかく沢山のあり、全部見られたかはわかりません。
今から既に冬がたのしみです。
3件目は、こちらもオールドタウンにあるHobby woolというウール、ニットのお店です。
訪れたかったお店に行く事ができました。店内の内装がとても素敵で、ニットのもの、リネンで編んだもの、小物、その他セレクトされたものが並んでいます。
店員さんもおしゃれでフレンドリー。
一つ一つ紹介をして下さいました。
こちらも何人か編みものをお願いしている方たちに糸とデザイン、編み図を渡し、作ってもらっているそうです。
小さくてかわいいものをいくつか選びました。

夕方は、前回リガを訪れた時に行くことができなかったティーショップへ行きました。
お店の外観も内装も変わっていて、面白いです。皆さんリラックスしておしゃべりがたのしいそう。
こんな場所が近くにあったら、なんてたのしいのだろう!と思いました。
ケーキは、バタークリームがたっぷりと入っていて、日本の味に慣れている私は、半分で満足でした。でもお味はおいしいです。
今日も一日盛りだくさんの。
会社巡りも明日でお終いです。
明日はヨランタさんがお家まで連れて行って下さいます。6日間お世話になる予定です。
既に日本を離れて二ヶ月位たったような感覚です。毎日が充実していて濃い日々を送らせていただいています。










































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